おしゃれな「縞」には嫌われた過去があった
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古来「シマ」は染織の柄として存在し、江戸時代後期には着物の粋な柄「縞」として人気を得て現代まで親しまれている。その起源を室町時代の謎から解き明かし、近世の社会、世相、思考様式を通して「縞」の変遷を探る。これまでデザイン、モードの視点から多く語られてきた「縞」を人文学的な視点で考察した特異な一冊である。
※シマの漢字は徳川時代の慣用語では「嶋」であったので、本書内は「嶋」で統一している。
【「はじめに」(広岩邦彦)より】
徳川時代に日本人の着るものの変革が起きた。その時代の初めと終わりでは、衣類の様相が一変していた。それを引き継いだのが近代の和装である。
初めほとんど輸入に依存した高級絹織物の生糸は、18世紀に国内自給に漕ぎつけ、間もなく品質も中国白糸と並んだ。徳川将軍は八丈島の租税の紬をもとに、17世紀半ばに格子柄の八丈織を創出し、やがて世のトレンドとなる。
●目次抜粋:
I. 前史 線の文様がなぜ嶋か
室町殿中の鼻つまみ
嶋織物の絵を探す
II. 徳川の黒 将軍のシマ
武家は黒々と
家光、華美から節倹
熨斗目小袖の儀礼
将軍の八丈織とその裾野
III. 元禄・享保のシマの見方
もてる男の郡内嶋羽織
嶋と言えば何を思う?
村々へ木綿と碁盤嶋
大きな木綿碁盤嶋の世
タテ嶋を着るのはだれか
江戸奉公人と店主の木綿
享保改革と着物の京桟留嶋
IV. シマ柄が開花した田沼時代
春信の浮世絵のタテ嶋
白木屋お駒の黄八丈
通り者の黒と八丈仕立
隠居大名の郡内嶋と縮緬
江戸へ向かう桐生織物
関東生絹という大型商品
三都の木綿嶋に外来柄
江戸近郊農村の木綿嶋
江戸の麻のアップダウン
絣はどこから? 越後の藍錆
タテ絣・タテ嶋のモード
「嶋」の変化と「縞」の字
田沼政治と衣類の変革
V. 寛政改革から地味なシマへ
定信登場 衣服の逆戻り
改革が促した桟留嶋
結城紬の嶋の流行
深川の南部嶋と下々の絹
将軍家斉が着た嶋柄
天保改革と嶋柄の微細化
川越唐桟とは何か
名主庄屋の嶋柄と絹
みんなの木綿嶋
嶋は「いき」であったか
嶋を着ることの意味
広岩邦彦(ひろいわ・くにひこ)
1937年生まれ。都立西高、東京大学法学部政治コース卒。61年、朝日新聞記者。浦和支局長、整理(紙面編集)部長、北海道支社長などを経て 97年定年退職。同年、(株)朝日川崎プリンテック社長。03年退任。服飾美学会会員
近世のシマ格子 着るものと社会